例えば、あなたは今、お店で買い物をしているとします。あなたはそのお店の商品を買うとき、それにどのような成分が含まれていて、それぞれの成分がどのような姿形をしていて、どのような作用やリスクがあるのかを理解したうえで買っているでしょうか。おそらく、そのようなことが完璧にできているという方は、ほとんどいないことでしょう。そして、そのようなことをしたくても、できずにあきらめている人も多いことでしょう。
このように、お店で見かける商品に関して、それぞれの成分について、買い手側が購入の意思決定を的確に行うための化学的な判断基準を持っていないか、あるいは売り手側がそのような判断基準に照らして購入の意思決定を行うに足るような情報を開示しないかのいずれかの問題があるのです。両者とも満たさないといった例も少なくありません。このような未知(判断不能)が原因でもたらされるリスクの不安にかかる問題は、売り手が買い手の安心のうえでの意思決定に足る情報を開示し、買い手はその情報を理解し、リスクに関して的確に判断し、購入の意思決定に結びつけるという意思疎通(コミュニケーション)を図ることによって解決できるものです。このような解決を図る行動のことをリスクコミュニケーションといいます。また、さらに広範な概念として、それぞれの化学物質そのものについて(それらそれぞれのリスクに関することを含めて、)意思疎通による理解を図る行動のことを化学情報コミュニケーションといいます。また、ここでの「買い手」が化学的な判断基準を持ち合わせていない場合、その買い手が不安の問題を解決するためには、当然そのような判断基準を持つことが必要となります。買い手はJPCCNの活動に参加することにより、そのような判断基準を持つ機会を得ることができるというわけです。
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